訪問看護に花は咲く25

201509-ka今年の夏は例年以上に暑さが厳しく、ご自宅で療養されている方、介護されているご家族の体調を気にしながらの訪問です。
今回のお話は北区に住んでおられるEさん。100歳の女性です。可愛らしい顔立ちをしておられ、年齢よりもずっと若々しいです。若い頃は看護師として働いておられたそうです。
訪問すると「来てくれたんか?ありがとう」と手を握って笑顔で迎えて下さり私も癒されます。

その100歳の笑顔を支えるのは介護者である長男さんです。
ある日訪問すると、台所からいい匂いがしてきます。長男さんが「ちりめん山椒」を作っておられました。「ちりめんをお湯で塩抜きして、酒とみりん、しょうゆはほんの少し。山椒の実をすり鉢でつぶすと山椒の風味が出るんや」と料理講習の始まり。山椒の実はあらかじめ佃煮にして冷凍にしていると。他にも「いかなごの釘煮」の作り方も教えて下さいました。

こうして作っておいたものをEさんが食欲のない時に混ぜて食べさせておられます。季節感を考え、配食弁当のおかずも硬そうだったらミキサーにかけるなど、日々の介護だけでもしんどいこともあると思うのですが、お食事に対する気配りには頭が下がります。長男さんはこの夏、少し夏バテ気味とのこと。無理しないで下さいね・・と言いながら、料理の話も楽しみにしています。