訪問看護に花は咲く30

c-16-2寒さも本番を迎え過ごしにくい日々が続いていますが、2016年もスタッフ11人で元気にがんばっています。
私が看護師になりたての頃、初めて勤めた場所は病院でした。現在も現役で看護師をしている母に憧れ、「素敵な看護師になりたい」とキラキラした気持ちで入職したことを今でもよく覚えています。

しかし、病院での仕事は私が思い描いていたものとは違いました。鳴り止まないナースコールに追われ、毎日終わらない残業と睨めっこをし、忙しい日々に少しずつ身体は疲れていきました。時間に余裕がなくなると必然的に心にも余裕がなくなり、患者さんから呼び止められたとき「ちょっと待って下さいね」が、気づけば私の口癖になっていました。
わたしは目指していた「素敵な看護師」になれているのだろうか?しっかり患者さんと向き合えているのだろうか?そう自分に問いかけたとき、胸を張ることができませんでした。

病棟勤務・施設勤務・出産後育児休暇を経て、当訪問看護ステーションで働くことになりました。働き始めて感じたことは“利用者さんとの距離が近い“ことでした。訪問ができる曜日や時間は限られていますが、短い30分でも利用者さんの目を見て、触れて、ゆっくりお話できる、病棟ではできなかった「1対1の看護」ができる嬉しさを感じました。ある利用者さんの背中のマッサージをしていたとき、「この瞬間が1週間のうちで1番楽しみ」と言われ、「あっ。こんな私でも、少しでも役に立ているのかな・・・」となんとも言えないやりがいを感じました。

訪問看護師歴は半年と少しとまだまだ経験は浅いですが、わたしが来ることを「いつも楽しみにしてるで」と待ってて下さる利用者さんの存在が、わたしの元気の源になっています。これからもひとりひとりの利用者さんと向き合いながら、一生懸命がんばりたいと思います。