訪問看護に花は咲く64

身にしみる寒さが続いていますね。寒い日は、温かい湯船にゆっくり浸かって芯から温まりたい!!と思う方が多いのではないのでしょうか。そこで、最近よく耳にするようになった「ヒートショック」という言葉。どのようなものかご存知ですか?

ヒートショックとは、外気温が低くなる時期に発生しやすい健康被害のことです。急激な寒暖差によって、血圧が上下に大きく変動することなどが原因で、失神、脳梗塞、心筋梗塞などが起きることがあります。特に高齢になると温度差により血圧が上下しやすくなることから、高齢者はヒートショックの危険性が高いといわれています。高齢化が進む日本では、ヒートショックも増加傾向にあり、消費者庁は2017年11月26日の「いい風呂」の日に「冬季に多発する入浴中の事故に御注意ください!」と注意喚起情報を呼びかけていました。ヒートショックは入浴時に多く発生します。暖房をしていない脱衣室や浴室で体全体を露出すると血圧が急激に上がるため、脳卒中や心筋梗塞の原因となり、命に関わることも。また、いったん血圧が急上昇した状態で浴槽の温かいお湯につかると、今度は血圧が急降下し失神することもあるのです。

画像:Rinnai HPより抜粋

<冬場のヒートショックを防ぐためのアドバイス>

  1. 温かい部屋から浴室やトイレなどへ行く際は、上着を羽織ったり、スリッパや靴下を履くなどカラダを冷やさないようにする。
  2. 脱衣所は暖房などで暖め、温度差をできるだけ小さくしておく。
  3. 入浴前に浴槽の蓋を開けたり、浴室全体にお湯をかけて温めておく。
  4. お風呂のお湯の温度は39~41度くらいのぬるめにしておく。

訪問看護でも入浴介助の時は以上のことに気をつけて利用者様の負担の少ないように心がけています。自分たちだけでなく、両親や祖父母が高齢の方はいっそうの配慮が必要です。 寒い季節、予防策を効果的に取り入れ、入浴の方法に気を配ることで、ヒートショックを予防しましょう。