訪問看護に花は咲く84

 新型コロナウイルス終息の兆しも見えない中、我が家ではこんなことがありました。
他府県で一人暮らしをする84歳の義母が、家の二階から降りる際に、最後の一段を踏み外し転倒。その時は何とか起き上がれ歩行も出来たようで、翌日の診察でも骨折は無いとの診断でホっとしたのですが、三日後に様子を見に行くと、「なんでか足が動かんの」と壁伝いに少しずつ動いている様な状態になっていました。日増しに痛みが強くなっているにも関わらず、私たちに心配をかけまいと我慢していたようです。翌日再度の受診で、恥骨と座骨の骨折をしていることが分かりました。手術することも出来ず、安静にして日を待つしかないとの説明があり、「自宅に連れて帰っても一人にできない」「でもずっといてあげることは出来ない」「仕事はどうする」「京都に連れて帰るか」などの思いが頭の中をぐるぐる回っていました。幸いな事に、連携室の方がリハビリのできる包括病棟のある病院を探して下さり、入院することができました。
                              
 入院先でも「今後は独居生活は難しいでしょう。早めに施設を探すか京都に連れて行かれることを考えてはどうか」と説明されましたが、コロナ禍で面会もリモートで15分間しかなく、難聴の義母には現在の状態を聞くのがやっとで、今後どうしたいのかの本心を中々聞くことができない状況が続きました。どちらにしても介護保険の申請は必要になる為、包括支援センターに相談に行き申請しました。判定は要介護5でした。病院の連携室の方から「家に帰りたいとリハビリ頑張ってますよ」との報告があり、ケアマネジャーに自宅に帰るためのサービス調整をしてもらい、二ヶ月後には杖歩行で退院することができました。
 退院する時がまた大変で、新型コロナウイルス予防の観点から、ベッド搬入時も「他府県の人がいるとできないので」と、車で待つことに。ヘルパー 訪問看護 生協 ホームセキュリティー導入の契約も時間差の訪問で、離れて座って短時間でを心がけながら終了し、各サービスが動き出したところです。義母はまだどのサービスが何をしてくれるのか、時間 や曜日に戸惑っていますが、誰かが来てくれることで安心感にはつながっている様です。

 いずれは訪れる親の介護…とは思っていましたが、いざとなると何から手を付けたらいいのか戸惑いました。今まで仕事では、ケアマネジャーのケアプランに沿ってサービス(訪問看護)を提供する側でしたが、受ける側の大変さを知ることができました。
 サービスの援助はあるものの、義母の独居生活は変わりないので、又何があるかわかりません。住み慣れた地域、家でできるだけ安全に過ごしていけることを願うばかりです。