訪問看護に花は咲く85

初めまして

こんにちは。私は8月から葵会総合ケアステーションの訪問看護師として働いています。
京都には住み始めて約2年半になります。京都は寺社仏閣が沢山あるイメージですが、実際住んでみると和菓子や着物、お茶屋さんなど沢山の和風のお店もあり楽しませてもらっています。
私は訪問看護師として働くのは初めてで、京都の地理もまだまだ詳しくありません。
訪問手段もバイクなので、まずは運転の練習からのスタートでした。
そして、色々慣れないといけない課題もありつつ必死になっているうちに2か月があっという間に過ぎて行きました。
地図を何度も確認しながら利用者さんの家に向い、更に利用者さんにどう話していいのか、訪問の度に試行錯誤の日々です。また利用者さんだけでなく、そのご家族とも接する機会が多く、病院や施設と同じ部分もありますが、現場が利用者さんのご自宅であり、ご自宅での生活に沿った動きや考え方を求められるので、沢山の驚きや学びがあったように思います。
これから色々な経験を積みながら、訪問看護師として成長していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。

訪問先での出来事

今回ご紹介するのは北区にお住いのAさんです。Aさんは今年100歳を迎えられたばかりの元気な利用者さんです。ヘルパーさんと訪問看護とデイサービスを利用しながら、独居生活を続けておられます。
「子ども達と住んだら一気に呆けちゃうよ」と毎度訪問するたび話しておられ、1人で過ごせている事を誇りに思っているようです。「1人は楽だ~~」としみじみ笑顔で話される笑顔はとても爽やかです。家の中も伝い歩きで移動、トイレなども他人の手伝いなしでされています。紅茶もご自身で淹れられ、住み慣れたご自宅にて自由を満喫して過ごされています。
そんなAさんですが、訪問すると物を探している最中の事があり、一緒に家の中を探し回る事があります。また真夏の暑い時期に冷蔵庫が作動せず、冷えていない事もありました。冷蔵庫のプラグが抜けていただけなのですが、Aさんは「冷蔵庫が壊れちゃった、残念だけど新しいのを買う覚悟は出来ています」と沈痛な面持ちでした。ですが、状況と原因を伝え、無事に動作していますよと話すと、ニコニコ笑顔に戻って「あ~~よかった~~」と笑っておられました。
その笑顔をみると、こちらもホッと救われたような気がします。
今後も独居を続けるAさんですが、その生活を維持できるようお手伝い出来たらと考えています。