寄り添うこと・・・(70)

ケアプランの有料化

前月のブログで介護保険の改正点についての概要をお知らせしました。
今回は「ケアプランの有料化」について詳しくみていきましょう。

ケアプランとは…在宅や、施設を問わず、介護において、どのようなケアを受けていくのか考えられたものです。利用者の意向に添ってケアマネジャーがプランを作ります。ケアプランの作成は直接利用者からお金は頂いてはいませんでした。作成にかかる費用の10割(平均1万4000円)は保険者(それぞれの自治体)を受けており、今後高齢化が進む中、急増する介護サービス費を抑制する狙いで一部自己負担となる見込みです。

現在、負担割合は1割、2割3割負担の方がいらっしゃいます。プランが一部有料化されると、国は、1割の方で平均1000円、2割の方は2000円3割負担だと3000円、予防プランについては500円と言っています。

介護保険制度が施行され、改正されるたびに利用者への負担が増えており、このままでは「使いたいが使えない介護保険制度」になってしまいます。

私たちは、今秋より介護保険改正法案について、その内容を広く知らせていく介護ウェーブに取り組んでいきます。

暑い夏も終わり…淡路島イングランドの丘にて

寄り添うこと・・・(69)

次の介護保険制度はこうなる?!

介護保険制度は2019年4月から施行「20年目」に入りました。これまで幾たびかの見直しによって、制度矛盾が利用者・事業所双方に様々な形で現れています。利用料の引き上げによる利用の手控えや入所継続の支障、そして介護事業所の倒産は上半期過去最高の55件となりました。
介護保険は3年に1度の見直し時期に入り、その詳細が次第に明らかになってきました。今年の11月末には「介護保険の見直しに関する意見」(答申)の取りまとめが行われ、12月に介護保険「改正」法案要綱が策定、2020年1月の通常国会に「改正」法案が上程され、審議されるスケジュールです。

次回からその内容についてお知らせしたいと思います。改正点は以下になります。

〇ケアプラン作成に関する給付のあり方
〇軽度者への生活援助サービス等に関する給付の在り方
〇多床室室料に関する給付の在り方の検討最高の
〇補足給付(施設等の居住費・食費負担の軽減制度)の在り方
〇保険者機能強化会推進交付金制度における「調整交付金」の活用

ここで言う「給付の在り方」とは、もちろん給付を減らす=利用料を増やすことです。

南国でのんびりしてる場合じゃない?!

具体的にどの程度の利用者負担を増やすものなのかどうかをお知らせしたいと考えています。「介護の社会化」からは程遠い、「介護は個人(の持ち金)で」の方向を辿っているようです。


 

寄り添うこと・・・(68)

先日、事業所案内パンフレット用に、スタッフの集合写真を撮影しました。
先月から1名が包括支援センターに異動となり、産休~育休明けの2名の職員が職場復帰した事に対応しての写真の差し替えの為です。もともと総勢6名の小さな部署で合計3名の出入り(現在7名)ですので、写真の雰囲気も大分変わりました。
この人事と、定期的な受持ち変更もあって、この間ケアマネ交代のご挨拶を一部の受持ち利用者様にさせていただいております。
交代に伴い、混乱や御手を煩わす事もあるかとは思いますが、何卒御容赦頂き、今後とも宜しくお願いいたします。

振り返ってみますと、介護保険がスタートしてからの20年間、入退職だけでなく、配置転換、事業所の移転や統廃合などで、葵会の居宅事業所は、幾度となくその顔ぶれや居住まいを変えながら今日に至りました。大げさな言い方かも知れませんが、これは、変動を繰り返す介護保険制度への対応の歴史と捉えてもよいかと思います。
しかし、ケアマネを取り囲む環境は、今後更に大きな改変の波に飲み込まれそうです。ケアマネージメントの有料化やAIによるケアプラン作成といった、ケアマネージメントの意義の根幹にも関わりかねない話が、国レベルで益々具体性を帯びながら審議されています。
大波に翻弄される木っ端船のケアマネもたまったものではありませんが、その大波を、最後に利用抑制や負担増という形で頭から被るのが、利用者様に他ならない事を忘れないようにしたいです。

滋賀県安土城址に設置された飛び出し注意の看板「とびだしとびた君」です。高齢者による事故が多発しています。自分は大丈夫という過信は禁物です。