訪問看護に花は咲く126

門出~新しい旅立ちや始まり~

3月はさまざまなことからの卒業や別れという旅立ちの時期でした。4月は学生にとっては入学式、新社会人にとっては入社式などがあり、夢や希望を持ってスタートする時期です。新生活を迎える人にとっては、お祝いしたい門出です。

4月は新年度ということで、学生・新社会人以外の人にとっても、夢や目標をもってスタートする時期で、この季節は新しい旅立ちを祝うがごとく桜も賑わいます。年齢を重ねてくると新たな目標や挑戦することが少なくなってきたり、見つけられなくなってきたりするものです。小さなことでもいいので何か新しいことに挑戦したいものです。

上京区智恵光院通今出川上がる場所に「首途八幡宮(かどではちまんぐう)」という「門出(かどで)」に関する神社があります。
源義経が奥州平泉に赴く際に、道中の安全を当社に祈願してから出発したといわれています。「首途(かどで)」とは、「出発」を意味し、この由緒により「首途八幡宮(かどではちまんぐう)」呼ばれるようになったようです。このことから、特に旅立ち、旅行安全の神として信仰を集めるようになった神社だそうです。

首途八幡宮(かどではちまんぐう)

訪問看護に花は咲く125

今年は暖冬といわれていた通り、気温の高い日が多く、もう桜も咲いてしまうのではないかと思うような今日この頃です。

当ステーションで働き始め、1年が過ぎ、様々なご利用者様やそのご家族と関わらせていただいています。中でも、今回、ご紹介させていただきたいご利用者様は、私自身、初めて在宅での看取りを経験させていただいた方です。

そのご利用者様(Aさん)は、弟様とのお二人暮らしで、徐々に体重が減ってきておられたことと身体の機能も低下してきておられたため、3年ほど前から訪問看護が関わらせていただくことになりました。

訪問時は、ごあいさつするとAさんは「おはよう」と笑顔でお返事してくださり、穏やかな方でした。体調の確認やご自宅でのご様子などは弟様からお聞きしていました。介護者である弟様もご自身の治療や検査を継続されながら、介護を続けておられ、お話を聞く度に、頭が下がる思いでした。そんな中、徐々に、Aさんの食べられる量が減っていき、元気がなくなっていく状況が続いていました。そういった期間が続いたため、主治医の先生からも残された時間が限られていることが伝えられました。

最期をどこで迎えたいと考えておられるかということに対して、弟様は迷うことなく、「このまま家で看てあげよう思ってますねん」と話されていました。その決断の裏には、お父様を病院で亡くされ、自宅で看てあげたら良かったという思いがおありだったようです。

大切なご家族を介護され、ご自宅で看取られた弟様の努力や気づかい、優しさに私自身も胸を打たれました。そして、その弟さまの思いに応えるかのように、苦しむことなく穏やかな最期を迎えられたAさん。
悲しみや寂しさがありながらも、弟様は「最期まで家で看られて良かったです。いろいろ教えてもらえたからできたんです。」と、後日、訪問させていただいたときにお話ししてくださいました。

訪問看護の経験はまだ、日が浅く、何か力になれていることはあるかなと心配していましたが、弟様からのこの言葉に訪問看護の役割に気付かせていただいたように思います。

訪問看護に花は咲く124

年頭のご挨拶

2024年を迎え、もう1ヶ月が過ぎました。
遅くなりましたが、年頭のご挨拶を申し上げます。
年初から大きな災害が発生しました。能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、犠牲になられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。

職員の自宅の梅の花

昨年に引き続き、地域の方々やご利用していただく皆様へ安心をお届けできるよう、
職員一同サービス向上に努めて参ります。
本年も変わらずご愛顧を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
皆様のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。

今宮神社