訪問看護に花は咲く72

たかが盲腸! されど盲腸!

84歳の母が、田舎に1人住まいしています。身の回りのことは自立しています。
この夏の出来事!朝の7時に電話があり、腹痛で救急車の中、救急隊からでした。
「◯◯病院に搬送するのですぐ来て欲しい!」と。「すぐに出ても3時間はかかる。仕事もある」と悩み、とにかく仕事の段取りをつけ病院と連絡をとりました。盲腸の疑い!緊急手術の必要はなく、今後の治療方針を相談したいので、来院したらナースステーションに声かけを!と伝えられました。
病院に到着すると、母は偉く立腹!「医者の説明を受けたたが、腹切るかどうかを娘さんと相談しますと言われた。年寄りと思ってバカにして!私と相談するのが筋やろ!」
まーごもっとも!「その通りやけど、まー84歳って言うたら、家族に相談すると言われるのはしゃーないわ」と私は答えました。
私も高齢者と関わる仕事、こんな思いをさせていたのか?と振り返ってみました。そして、医師からの病状説明を私が聞いたので、弟にも知らせると「体にメスを入れるなんてとんでもない!手術は反対」と弟が言い出します。
結果4日後に手術となりましたが、とにかく、家族中が小さな嵐状態でした。
大した病気ではありません。けれど、本人にとっては一大事!たかが盲腸!されど盲腸!もとの暮らしに戻り「やっぱり西瓜のタネ飲んだらあかんなー盲腸になる」とひ孫に教えています。

母の年代の人は、
虫垂炎の事を「盲腸」と言います。

訪問看護に花は咲く71

「高校生一日ナース」をご存知ですか?

みなさまは、「高校生一日ナース」をご存知でしょうか。その名の通り、現役の高校生たちが、春休みや夏休みを利用して、病院や施設、訪問看護ステーションなどで白衣やユニフォームに身を包み、看護業務の見学や体験をし、看護の実際を知ってもらおうというものです。

当ステーションと同法人の老健施設には今年も元気な高校生たちが一日ナースに来てくれました。
施設内を見学したり、入所されている方のケアを一部体験したほか、訪問看護では男性利用者さんのお宅に訪問し、生活状況を見せていただいたり、お話を聞いたりしたようです。

体験後の感想では、高校生らしい新鮮な驚きや、看護に対する関心がよく表れていました。一部をご紹介したいと思います。

そのほかの感想をすべてご紹介できないのが残念ですが、「体験自体が満足だった」、「今後の進路選択に役立った」という意見がほとんどでした。医療や介護の情勢が厳しくなるなか、このようなまっすぐな気持ちを持ったともに働く仲間たちが増えることを願っています。参加された高校生のみなさん、担当のスタッフのみなさん、お疲れ様でした。

最後に、感想文にしたためてくれた川柳をご紹介します。

訪問看護に花は咲く70

今年の4月から葵会訪問看護ステーションで働き始め3か月が経ちました。3月までは病棟で勤務していましたが、看護師3年目でまだまだ経験も浅く、訪問看護師としてやっていけるのか…と不安を抱きながらのスタートでした。初めて利用者さんのお宅に訪問したときはとてもドキドキしていました。ですが、何度も訪問を重ねるうちに少しずつ打ち解け、今は利用者さん達に癒されたり、知らないことを教えてもらったりしています。

病棟では、患者さんと少し打ち解けてもすぐに退院されてしまうことが多いですが、訪問看護では毎週顔を合わせるのでこんなに長期間の関わりは初めてでした。私の顔と名前を覚え、「来てくれたんやねー!」と言っていただけることがとても嬉しいなと思っています。

訪問看護師としてまだまだ未熟ですが、訪問看護ステーションの先輩方や利用者さんにたくさんの事を教えてもらいながら頑張っていきたいです。これからどうぞよろしくお願いします!!