訪問看護に花は咲く66

みなさんは花粉症に悩まされていませんか?

私はひどく悩まされています。鼻水、鼻つまり、咳、目のかゆみ、頭はボーっとして熱まで出ていました。
今年の花粉の飛散は量が多いようなので、同じ思いをしている方も多いのではないでしょうか?
2月から4月下旬くらいまで飛び続けるスギ花粉、3月から5月くらいまではヒノキ花粉と、症状が長引く方は両方の花粉症を併発している可能性があります。
花粉症は、体内に侵入した異物(花粉)を撃退しようと免疫機能が過剰に働くことで起きる症状です。対策としては、できるだけ花粉を体内に入れないようにすること、免疫力を高めることが大切です。マスクとメガネが有効で、顔や髪の毛にスプレーして花粉をガードするものも発売されています。
しかし、睡眠不足や便秘、冷たいものを摂りすぎると免疫機能は低下してしまいます。
睡眠はホルモン、自律神経、免疫のバランスを安定させ、治癒力を高めます。眠れないときには、横になるだけでも免疫力のアップになります。
腸は免疫細胞の約6割が集中し「腸管免疫」といって、免疫機能をつかさどる重要な役割を果たしています。冷たいものを摂りすぎたり、便秘になったりすると免疫機能は低下してしまいます。ヨーグルトなどの乳酸菌や、キムチなどの発酵食品を摂ることも有効です。リンゴも有効といわれています。
花粉症の症状があるときに、お酒を飲みすぎると血管を拡張させ鼻づまりや目の充血などの症状を起こしやすくなります。また、たばこや香辛料なども鼻の粘膜を刺激して症状を悪化させますのでできるだけ控えましょう。ストレスをためないことも大切です。
これらの対策を万全にすることはなかなか難しいですが、少しでも花粉症の症状を和らげる手助けになればうれしいです。

訪問看護に花は咲く65

「備えあれば」

私は仕事の名刺を自分のバッグにいつも入れています。
出張や研修先だけでなく、急に医療機関を訪ねる時に使用しています。
先日はこんなことにも役に立ちました。

出勤途中に自転車と歩行者の接触事故に遭遇しました。
私を含め数名の方が駆け寄りました。
歩行者の方は頭を打っていたので救急車で大きい病院に行きましょうと勧めるとおじいさんと二人暮らしで、もうじきデイの迎えが来るから行けないと言っています。
おじいさんには私が説明するからと伝え、その方の家に向かいました。

中に入りおじいさんに状況を説明しました。
デイには行かないと言っていましたが、一人にしていくわけにはいきません。
心配なのはわかるけど、奥さんは意識がはっきりしていること、奥さんが安心して救急車に乗れるよう、デイに行ってほしいと話しました。
当初は行かないと言っていたおじいさんですが、私の名刺を見て「専門家がそう言うなら…」と承諾してくれました。
ケアマネさんの名前を聞くと、引き出しから名刺を出してきました。
「おばあさんがみんなここにまとめてるんや」と。
ケアマネさんの事業所に電話をかけ、あとをお願いしました。

今回たくさんの方が寄ってくれたからその方は他の方に任せ、警察や救急隊が来る前に私がご自宅に走れました。奥様が名刺をきちんと保管していてくれたので、すぐケアマネさんの連絡先がわかりました。自分の身分を示すものを持っていたので、いきなり訪ねてきた見知らぬ私の話を聞いてもらえました。何も起こらないことに越したことはありませんが、普段から備えていくことが必要だと改めて感じました。

※事故に遭われた方は異常なく帰宅されたとご家族から連絡がありました。

訪問看護に花は咲く64

身にしみる寒さが続いていますね。寒い日は、温かい湯船にゆっくり浸かって芯から温まりたい!!と思う方が多いのではないのでしょうか。そこで、最近よく耳にするようになった「ヒートショック」という言葉。どのようなものかご存知ですか?

ヒートショックとは、外気温が低くなる時期に発生しやすい健康被害のことです。急激な寒暖差によって、血圧が上下に大きく変動することなどが原因で、失神、脳梗塞、心筋梗塞などが起きることがあります。特に高齢になると温度差により血圧が上下しやすくなることから、高齢者はヒートショックの危険性が高いといわれています。高齢化が進む日本では、ヒートショックも増加傾向にあり、消費者庁は2017年11月26日の「いい風呂」の日に「冬季に多発する入浴中の事故に御注意ください!」と注意喚起情報を呼びかけていました。ヒートショックは入浴時に多く発生します。暖房をしていない脱衣室や浴室で体全体を露出すると血圧が急激に上がるため、脳卒中や心筋梗塞の原因となり、命に関わることも。また、いったん血圧が急上昇した状態で浴槽の温かいお湯につかると、今度は血圧が急降下し失神することもあるのです。

画像:Rinnai HPより抜粋

<冬場のヒートショックを防ぐためのアドバイス>

  1. 温かい部屋から浴室やトイレなどへ行く際は、上着を羽織ったり、スリッパや靴下を履くなどカラダを冷やさないようにする。
  2. 脱衣所は暖房などで暖め、温度差をできるだけ小さくしておく。
  3. 入浴前に浴槽の蓋を開けたり、浴室全体にお湯をかけて温めておく。
  4. お風呂のお湯の温度は39~41度くらいのぬるめにしておく。

訪問看護でも入浴介助の時は以上のことに気をつけて利用者様の負担の少ないように心がけています。自分たちだけでなく、両親や祖父母が高齢の方はいっそうの配慮が必要です。 寒い季節、予防策を効果的に取り入れ、入浴の方法に気を配ることで、ヒートショックを予防しましょう。