訪問看護に花は咲く48

「看護を良くする会」の総会※)に参加するために長野へ行ってきました。とても印象に残った満蒙開拓団のお話をしたいと思います。平成25年に満蒙開拓平和記念館ができたそうです。戦後70年を過ぎて生きているうちに伝えたいという使命感や平和への願いが集まり、この記念館が創られました。

昭和5年頃の世界恐慌で養蚕が大打撃を受けるなかで農村経済が破たん、経済更生運動と満州に分村を作った村には補助金が与えられるということで、共同体による送りだしが行われたそうです。全国から約27万人、長野県は3万3千人もの人数を送りだしたそうです。昭和11年には満州農業移民政策が対ソ連作戦として、満州での人口アップ、治安維持の目的で施行されました。昭和13年には国策で満蒙開拓青少年義勇団が8万6千人(開拓団の3割)の14、15歳の少年たちを、先生たちが家庭訪問までして説得し、送りだしたとのこと。まだ中学生程の子を、未知の地に行かせるなどとは今では考えられませんが、当時はお国のためになればと、国民が善意で行っていたことは想像できました。昭和20年ソ連の対日宣戦布告、満州侵攻のため開拓団は逃避行・集団自決した人もあったそうです。敗戦決定時には日本政府から「居留民現地定着方針」が出され日本へ帰ることができなかったとのこと・・・残留孤児・残留婦人。またシベリアに移送される人々。昭和21年5月から引揚げ開始となるも約22万人のうち8万人近くが死亡したとのこと。自己責任だという人もいて引揚者への差別、送りだした人は責任を感じ自殺する人もあったそうです。このことから満蒙開拓の歴史は多くの教えや学ぶべきことを内包していると知りました。日本が戦争をする国にならないよう、考える力・社会を見る力を養わなければならないと思いました。  

※)1960年頃から日本看護協会総会に出席した各地の人達から看護師の職場の要求にもとづいた発言が出されるようになってきました。しかし個々バラバラの発言では力を発揮しないことから看護協会総会の前に情報の交換を行うようになりました。そして1978年に「関西看護を良くする会」が発足。現在では各県に「看護を良くする会」がつくられています。

訪問看護に花は咲く47

7月22日の移転から1ヶ月が経ちました。段ボールの山が片付き、新しい環境にも慣れてきて、皆様へお披露目する時がやってきました。

8月26日「たいほう」納涼祭。14時から食べ物コーナー、遊びコーナー、健康チェック、バザーの催し物をしました。事前のバザー品の募集では、地域に配ったチラシを見て「うちのをどうぞ」「昔お世話になったから」と連絡をいただき、たくさんの品物が集まりました。中には、手作りのストールやタワシを編んでくださる方もいらっしゃいました。内覧会では「ここは前、診察室やったなぁ」「事務所がこんな風に変わったんやなぁ」と昔の待鳳診療所を知っておられる方は、懐かしんでおられました。

わいわいと賑やかな声がする楽しい1日となり、無事に納涼祭を終えることができました。当日、たくさんの地域の方に来ていただき、役員の方々も協力してくださいました。昔から付き合いのある方々の支えがあって、今の事業所があるのだと実感しました。
ご協力ありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。

訪問看護に花は咲く46

7月22日土曜日、事業所の移転…日取りが決まってしまえば早いものでした。

「え?やっぱり、本当に引っ越すの?」と思っている間に、事務所内に荷詰め用の段ボールがどんどん増えていき、職員も何となく気持ちが落ち着かず、そわそわ。

期日も迫り、背中を押されるように自分の机や共用部分の整理をしていると、
「いつか、何かの時に使うかも、目を通すかも」と思って取っておいた物や資料が、これでもかというほど出てきました。訪問先でもそうですが、いつも室内がすっきり片付き、生活用品や介護用品が使いやすいように整理されている利用者さんのお宅はとても気持ちがよく、何より仕事の効率化が図れると日々感じます。断捨離、とまではいかなくても、普段から作業内容や動線を考え、身の回りを整理整頓することは、気持ちの面でも大切なのだと実感しました。

長年お世話になった地域を離れることに対し、何とも言えない寂しさを抱えながら迎えた引っ越し当日。何から手をつけてよいか分からず、自分自身あまり役には立ちませんでしたが、業者さん始め、同法人からもたくさんの職員さんがお手伝いに来て下さり、何とか無事に引っ越し作業を終えることができました。暑い中、本当にありがとうございました。

またこの間、利用者様から引っ越しに際しご協力や温かい言葉かけを頂き、とても励みになりました。ありがとうございます。

これからまだしばらくは新しい環境に慣れず、何かとご不便やご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、今後とも、どうぞよろしくお願い致します。