寄り添うこと・・・(147)

65歳以上の年金受給者における確定申告について

私事ではありますが法人内異動することとなりました。
2016年2月から葵会のケアマネジャーの仕事をさせていただき、これまで利用者様やご家族には教わることも多く、相談事にはきちんと真摯に向き合えていただろうか、思い返すことばかりです。
 
さて、今年度は2月16日から、3月15日までが確定申告の時期となります。
年金等収入が年間400万円以下で、かつ公的年金等以外の所得金額(給与や個人年金等)が20万円以下で源泉徴収税額がある方には「確定申告不要制度」が設けられており、申告の必要性はないとされています。ですが、老齢年金158万円(令和8年分からは205万円以上)を超えると課税対象にはなります。
令和8年1月8日から順次送付される源泉徴収票の源泉徴収税額欄が0でない場合は、少なくとも所得税がかかり、介護保険料、住民税等にも関わってきます。医療費控除や、障害者控除(身障手帳をお持ちである方と同程度の状態と認められた方)は、確定申告で所得税を軽減できる可能性があります。しかし、年金生活で介護サービスを受けておられる利用者様にとっては、この確定申告は複雑で申告しづらい実態があり、本来は身近に相談できる機関や体制が必要に思います。令和9年分以降の基礎控除額に関して、合計所得132万円超から2,350万円以下を一律58万円としています。私たちは、介護保険2割負担の反対に声をあげていますが、わかりづらい税制改革にも今後注意が必要です。

最後になりましたが、長い間本当にありがとうございました。

寄り添うこと・・・(146)

お雑煮

新しい年を迎えました。本年も、皆様にとってご多幸の一年となりますように願います。本年もどうぞ、宜しくお願い致します。

お正月の定番料理の一つである「お雑煮」ですが、実は地域によってさまざまな個性があるのをご存知ですか?お雑煮の起源は諸説ありますが、平安時代ごろには上流階級に広まり、江戸時代には庶民の間でも広まったといわれています。農耕民族である日本人にとって米は貴重なものであり、餅はお祝いなどの特別な日(ハレの日)に各地域で食べられる神聖な食べ物とされてきました。なかでも正月では、その年が無事に過ごせたことの感謝を込めて歳神様へ餅などをお供えし、その地域の豊作・家族の健康を祈るという考え方が古くからあります。お供えした餅を後ほど皆で食べることで神様の加護を得られるとされており、この「神人共食」という儀礼がお雑煮のルーツとされています。

地域によってお雑煮の特徴に違いがあるのは、その地域によって特産品が異なるからです。お雑煮に使われる具材には、その地域にゆかりのある食材が使われることが一般的です。例えば岐阜県の飛騨地方では江戸時代の頃から飛騨街道を越えて、富山県のブリが長野県まで運ばれていました。そのため、年越しの縁起物としてブリがお雑煮の具材として使われています。
山間部であれば山菜やキノコなどの山の幸、海に近いなら魚介類といったようにそれぞれの土地ならではの食材が入っていることが多いため、お雑煮の具材から各地域の魅力の違いに触れられるでしょう。お雑煮は地域ごとの食文化が大きく反映されている料理であり、使われている食材や味付けなどに細かな違いがあります。
是非、さまざまな地域のお雑煮の違いを比べてみてください。

冬の夕暮れのかもがわ (上賀茂橋より南を眺めて)

寄り添うこと・・・(145)

ケアマネジャーの業務について、
どこまでご存じでしょうか?

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護を必要とする高齢者が、自立して生活を送るための援助に関する専門家です。どの事業者のどんなサービスを利用するかについて、相談を受けます。利用者の立場にたち、市町村やサービス提供事業者、介護保険施設との連絡・調整を行います。また、依頼に応じて要介護認定の申請代行を行います。

しかし、ケアマネジャーが訪問した時に上記以外のことを依頼されることがあります。郵便・宅配便等の発送や受け取り、部屋の片付けやゴミ出し、預貯金の引き出しや振り込み、救急車の同乗、通院や入院の付き添い、携帯電話の操作や手続き、などです。お一人暮らしや高齢世帯が増え、困るようなことばかりです。民間でもこのような対応をしてくれるところも出てきていますが、高額であることが多いようです。そんな中、厚生労働省は身寄りのない高齢者らを支援する新たな事業の創設に向けた検討を進めているそうです。料金は原則として利用者負担になりますが、所得や資産に応じて減免する無料・定額の仕組みも備えるとのこと。高齢になっても、身寄りがいなくても、誰もが安心して暮らせる社会になるよう願います。

ある日の自宅マンション屋上からの朝焼け

寄り添うこと・・・(144)

介護の日

「介護の日」をご存じですか。平成20年に厚生労働省が、介護をもっと身近に感じてもらうために、11月11日を「介護の日」と定めました。
「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」という合言葉に、介護に関わるすべての人への感謝が込められています。
この夏上映されていたある100歳を超えたひとり暮らしの女性のドキュメント映画の紹介記事を思い出しました。みそ汁を作り、庭の草を抜く、そんな日常を積み重ねが、穏やかで力強い生き方につながっています。主人公の言葉で「さびない鍬でありたい」「いい人生です。過去形じゃない、ing(進行形)です」には、年齢を重ねても自分の手で暮らしを耕し続けたいという思いが込められているように思いました。介護も同じように「できることを支える」前向きな関りです。支える人も支えられる人も、お互いに生きる力を分け合える、そんなあたたかな関係が広がれば良いです。

鴨川の景色も少しずつ秋の風景になってきました。

寄り添うこと・・・(143)

水は私たちが生きていくためには
欠かせないもの

私はよく水道水をそのまま飲みます。味はさほど気にならないですし、日本の水道水はとても清潔で優秀だと聞いて育ったからです。

しかしその水道水の中に、ある化学物質が含まれていたという事例が日本各地で、世界中で報告されていると知りました。その名前は有機フッ素化合物「PFAS」。有機フッ素化合物の総称で、数千年にわたり分解されないため「永遠の化学物質」とも呼ばれています。人体に与える影響として、発がん性、甲状腺疾患、出生体重低下等があります。

2016年、沖縄県では水道水から高濃度のPFASを検出し、汚染源が米軍嘉手納基地と推測されていると発表。県民45万人が飲んできた水でした。
自分たちが知らぬ間に進んでいた汚染の事実を知るショックは計り知れません。京都府では、2020年に相楽郡精華町の水道水から国の暫定目標値である1リットルあたり50ナノグラムを上回る、1リットルあたり63ナノグラムが検出されました。また、2022年7月、陸上自衛隊宇治駐屯地の水槽では、暫定目標値の17万4000倍、870万ナノグラムが検出されました。この暫定目標値がアメリカでは1リットルあたり4ナノグラムだそうです。人体に与える影響はかわらないのに、国によってここまで目標値が異なるのはなぜなのでしょうか。

水は、私たちが生きていくためには欠かせないものです。日本は、アメリカや欧州よりも格段にゆるい基準のままで、汚染源とみられる基地や大企業の立ち入り調査すら実現できていません。
不安が広がり続ける中で、国には現状とその対処法などを丁寧に説明していくことを求めます。

参考:いつでも元気9月号「映画ウナイ PFAS汚染のドキュメンタリー」

沖縄・辺野古の海(2015年 本人撮影)