訪問看護に花は咲く37

10p-2この秋も、看護学生さんが訪問看護の実習にやってきます。

当事業所では、看護学校二校の実習受け入れをしており、約三週間の実習期間に学生さんが二人一組になって臨みます。

自分が看護学生の頃は、「在宅看護論」という教科自体がなく、訪問看護の実習期間もたった一週間と短いものでした。しかし現在では、実習前に指導者が受け持ち利用者さんを決め、オリエンテーションの後、利用者さんのお宅にお邪魔して、在宅療養の実際を見せていただきます。そこから受け持ち利用者さんの看護計画を立案し、訪問時に計画に沿った実践を可能な範囲で行っていくことが必須となっています。実習期間のうちに一日は、ケアマネジャーさんに同行し、その役割を学びます。

今や、看護学生さんの年齢層も実に幅広く、高卒者を中心に、大卒者、社会人経験者、子育て真っ最中のお母さんもおられます。

学生さんの性格も実に様々で、笑顔が多くハキハキとし、ムードメーカーになるようなタイプや、知識が豊富で勉強熱心だけど、シャイでコミュニケーションが少し苦手なタイプなど…。連日の実習に加え、帰宅しても実習記録に追われるため、睡眠不足な学生さんも多いようですが、実習に来た学生さんたちは、将来どんなナースになるんだろう… 指導者は、 終了時にその実習が合格か否かの評価を迫られることもあり、つい未来の彼等の姿に思いを馳せてしまうのです。

訪問看護のことをどこまで知り、理解してもらえばよいか…と考え出すと難しく、肩に力が入ってしまいます。しかし、学生さんからの感想や質問を通して、逆にこちらにも新たな学びがあったり、はつらつとした若い人が訪問してくるだけで、表情や言動がいきいきとしてこられる利用者さんを目にしたりすると、「教える」だけではなく、「一緒に勉強する」という姿勢で関わっていくことが大切なのだと気付かされます。

…今度の学生さんはどんな人たちかなぁ。。