寄り添うこと・・・(45)

災害時の避難を考える

東日本大震災や、熊本地震のように大規模な災害は今だ記憶に鮮明に残っている。気候の変動によるのかゲリラ豪雨や今年7月に島根県や福岡県、大分県に出された大雨特別警報は対岸の火事ではないという思いで、テレビで繰り返し放映される恐ろしい風景に見入ってしまいました。

今年3月に三重県四日市市の笹川内科クリニック 山中賢治先生の話を聴く機会がありました。H20年に人工呼吸器を装着したALS患者さんの避難訓練を地域の方と共に初めて実施して以来、毎年先頭に立って実施しておられるそうです。何事もやってみないと始まらない。始まってみると消極的だった本人が積極的に意見を言い、住人の方たちも地域に災害弱者と言われる人が地域にいて、自分たちに何ができるか一生懸命に考えてくれるようになったそうです。高齢の女性は「私は年だから何もできないけれど、助けを呼びに行く事が出来る」と言ったそうです。そんな地域って素敵ですね。

葵会総合ケアステーション居宅支援事業所にもひとり暮らしや高齢世帯、ひとりで避難できない人がおられます。非常時の避難については本人様や家族様にも考えて頂き、避難場所など事前に確認をしておくことと共に、「徘徊模擬訓練」とともに地域を巻き込んだ避難訓練の実施も必要だと切に思いました。