訪問看護に花は咲く116

母の看取り


3年前に母は病院で亡くなりました。
それまでの1年間は、胆管癌で熱発、黄疸、腹痛で食欲も落ちて徐々に弱っていきました。ちょうどコロナが船で入国?した時で、病室のテレビで船から降りられない人達を見ながら、まだ面会も自由にでき、泊まり込んでの看病をしていました。
母は「こんなはずじゃなかった」「家に帰りたい」と強く願っていて、とうとう治療法もないと言われ、自宅に帰る準備を始めました。家で看取ることについて父は「まだ何か治療ができて元気になるんじゃないか?」と躊躇していましたが、何度も何度も話し合って納得してもらい連れて帰ることにしました。
在宅診療でお世話になっていた主治医の先生や看護師さんも病院まで来てくれて、連れて帰る段取りをし、帰る日も決まりました。母も安堵の表情を見せて心待ちにしていましたが、退院日の前日急変し、亡くなりました。1日でも家に帰らせてあげたかったと、とても悔いが残りました。葬儀屋さんが、自宅の前を通って家を見せてから葬儀場まで運んでくれました。2人目のひ孫を見せてあげたかったです。
人生の最期を何処で過ごし、どうしたいのかを、日頃から家族の中で何度も話し合っておく事が本当に必要だと思いました。「まだまだこれから」と思っていましたが、人生いつどうなるか本当にわかりません。皆が納得できる様な最期を迎えられることが理想ですね。