訪問看護に花は咲く11
Yさんはご主人と二人暮らし。ほっそりとしたきれいな方です。
今回ご紹介するのはYさん・・ではなくご主人です。
Yさんはお口から物を食べることができなくなり、胃ろうから栄養を注入しています。ご自分で体を動かすこともできないので24時間の介護が必要です。
74歳のYさん。ご主人の「せめて平均寿命までは生きてもらわんとなー」という深い愛情で今年5月に病院を退院し自宅へ帰ってこられました。
退院して初めての訪問。病院でお会いしたYさんの表情と全く違い、目をぱっちり開けておられます。やっぱり家はいいんですね。
胃ろうからの注入や痰の吸引などご主人にとっては初めての経験。訪問の度にご主人が疲れておられないかどうかが気になります。
しかし!そんな私たちの心配をよそに、注入食を吊り下げるものを作ったり、床ずれ予防のクッションを揃えたり、ご自分で介護しやすい工夫をしておられます。シーツを換える時はご主人がYさんをお姫様抱っこで別の場所に移動させておられるのを見てびっくりするやら羨ましい?!やら。
お口から食べられないYさんの隣で「自分一人が美味しい物を食べるのは可哀想で・・」と話されるのを聞き、私たちも切ない気持ちになります。
訪問が始まって1ヶ月。ご主人の日々の介護に頭が下がります!・・が、ご主人の体調も気になります。これからもご夫婦で過ごしてこられた時間に寄り添いながら、無理のないように自宅での介護が続けられるようお手伝いしたいと思います。