寄り添うこと・・・(29)

c-16-1めでたく定年退職を迎えて・・・
ケアマネジャーになった当初は、出来る限り寄り添って困っている事を解決できるようにしてあげよう!とご本人、ご家族の言葉に耳を傾けていた時期が懐かしく思える今日この頃です。
繰り返し改悪された介護保険制度で、一番身近な支援者であるヘルパーさんのサービス提供が時間短縮・同居家族の家事制限などで、とても満足の行く在宅介護と言えなくなってしまった事を残念に思っています。
当初は、作業しながら少しはヘルパーさんと会話を楽しんだけれど、最近は会話する事もなく時間に追われていると、利用者さんからよく聞く言葉で自宅の状況が浮かんできます。
年を取って体力の衰えを認めざるを得なくなった残りの人生を、少しでも温かみのある支援が受けられないものか!と考えさせられる事が多くなって来たように思います。

過重な介護は不要と思うけれど、必要な介護や医療がお金のあるなしで左右される現在の社会保障制度に大きな問題があるとつくづく感じています。
民医連で長い事働いて来て今思う事は、民医連綱領いつも傍にあり、行き詰まったり悩んだ時にふと振り返り、その理念を思い浮かべる事があったなーと思います。
担当させて頂いた利用者さんの生きざまを沢山経験しました。これから私も迎える高齢者予備軍として、人生の教訓にさせて頂きます。

民医連綱領の一文紹介
一、 人権を尊重し共同のいとなみとしての医療と介護、福祉をすすめ人々の命と健康
を守ります。
一、 国と企業の責任を明確にし、権利としての社会保障の実現のためたたかいます。
一、 科学的で民主的な管理と運営を貫き事業所を守り医療.介護.福祉従事者の生活の
向上と権利の確立をめざします。