寄り添うこと・・・(48)

ケアマネジャーの資格は5年毎の更新です。ケアマネジャーにとっては、業務時間1分でも惜しい状況の中、更新研修での講習やグループワーク、課題提出に時間を費やされる事は過酷です。もちろんケアマネジャーとしての専門職の力量を上げていくには大切な事ですが、実務経験者として就労後6ヶ月以上で56時間、その他32時間という受講が必須とされている今、「ここまでしなくても…(-_-;)」というのが行政に対する正直な気持ちです。

2018年は介護保険改正の時期となります。制度スタートから3年毎で6回目の改正です。介護保険制度改正と政治は切っても切れない関係です。これほど身近な社会問題であるにもかかわらず、介護保険制度の仕組みやサービスについて理解している一般市民の方は一体どれほどいるのでしょうか。もしかすると、政治家すらその実態を知らずに改革をすすめようとしているのではないでしょうか。

けれど今、行政の一方的なやり方に、異論を唱え、議論しなければ、高齢者だけではなく若年層や子供たちの未来は必ず歪んでくるものと確信しています。
「医療と介護の一体的な改革」は着々とすすめられていますが、これまでの改革のほとんどが一時しのぎに過ぎない気がします。消費税増税が見送られましたが、このままの財政状況が続くといつか必ず10%になると思います。しかしその後はどうなるのか。おそらく、若年者への負担も拡大され、高齢者だけでなく子供の貧困や格差、少子高齢化にますます拍車がかかってくるに違いありません。貧困や格差は一部の人の問題ではなく、今後の日本全体の大きな問題です。

しかし選挙の投票率がなかなか上がらないのは、複雑すぎる制度や状況の中、誰を信用して投票すればいいのかわからない有権者が多いのかもしれません。介護保険制度の改悪、社会保障費の削減、消費税増税をする前に、不公平な税制を見直して必要な財源を確保するために果たすべき国の責任もたくさんあるのではないでしょうか。