訪問看護に花は咲く117


今年は例年になく早い梅雨入りとなりました。早く梅雨入りしたから早く明けるわけではなく、雨と蒸し暑い日が続くようなので体調を崩さないように気を付けなければいけないと心しています。
さて、今回ご紹介するのは、北区にお住いのAさん70歳代です。2年前に倒れて入院され、入院中にもいろいろな病気を発症されています。
経口摂取が進まず、胃瘻造設し退院されたときに訪問看護としてかかわることになりました。退院されてからは、1日3回の注入食となり、口からは一切食べられない状況でした。奥様は初めての注入食に苦労しながらも栄養のためと、腕と背中を痛めながらも毎日注入されていました。
注入食をしながらも、Aさんは「口から食べたい」、奥様は「口から食べさせてあげたい」という思いが強くありました。そのため、診療所チーム(医師、看護師)、言語聴覚士と相談しながら口腔リハビリも開始しました。リハビリにはとても意欲的で、訪問時のリハビリはもちろんですが、毎日奥様と二人三脚で積極的に頑張っておられました。嚥下訓練の過程で吸引も必要となり奥様は吸引もマスターされています。その成果があり、半年後にはゼリーやプリンなど少しずつ食べられるようになりました。
しかし残念なことに体調を崩され再入院となりました。一時期は生命の危険もありましたが、Aさんの病気に打ち勝つ力とご家族の献身的であきらめない思いが強く、経口食を1品吸引なしで食べられるまでに回復され退院されました。
笑顔が素敵で優しいAさん、訪問時には笑顔で迎えてくださいます。リハビリも毎日欠かさず頑張っておられる成果もあり、少しずつ食事量が増え、現在は昼と夜は口からの食事のみ、朝だけ注入食になりました。
訪問中に、なぜこんなに頑張れたのかとお聞きしました。「胃瘻をとりたい」との強い思いが一番といわれました。そして、「口から食べたい。大好きなお肉が食べたい。」という思いだったそうです。あきらめない!強い気持ちが大切だと教えてもらいました。併せて奥様が、食事の内容を食べやすいように毎日工夫してくださったことがここまで順調に進んでいる要因でもあります。ちなみに、奥様の毛染めはAさんがされています。夫婦愛、夫婦の絆を感じます。
これからも、三食とも口から食べられ、胃瘻抜去を実現できるように支援者一同でサポートできたらいいなと思っています。