訪問看護に花は咲く127

旅立ち

Aさん、今年の桜を見られずに亡くなりました。90歳代後半でした。入院はせず自宅に居たいと強い思いがあり、それを一人娘さんも受け入れておられ私達も援助してきました。私が診療所勤務の頃からの、もう10年以上の関わりのある方でした。
夫婦仲睦まじく、認知症だった妻を介護しながらデイサービスでも受診でもどこに行くのも一緒でした。Aさんはとても穏やかな方で怒ったこともありません。妻は認知症の進行で、Aさんに暴言や暴力を振い出し、かなり悩んでおられましたが夜中に奇声を発する様にもなり、妻は特養ホームへの入所となりました。近くだった為Aさんは妻の事が心配で何度も面会に行かれていました。

娘さんは遠方から毎日通っておられましたが、今年になり泊まり込んでの介護を続けて来られました。3月になり病状の悪化で徐々に寝たきりになると、母親を大好きな父の為とAさんに会わせる為に連れて帰り、顔を見せることが出来ました。Aさんもとても喜んでおられました。本当に仲の良い親子でした。
段々弱っていく父親を見るのが辛く、訪問する度に泣いておられましたが、最後はお孫さん達も全員で見送ることが出来ました。もっと援助できる事があったのでは?と今でも悩みますが、家に居たいという思いが実現でき、素敵な旅立ちだったと思います。

孫 新1年生                  これも旅立ち♡