訪問看護に花は咲く75

 昨年中は私たちの訪問看護事業にご協力を賜り、まことにありがとうございました。
振り返ると、たくさんの出会いや別れがありました。体調がよくなり訪問看護を卒業された方がおられる一方で、家で亡くなられた方や「最期まで家で過ごしたい」という思いを叶えられず病院で最期を迎えた方もおられました。お亡くなりになった方のご冥福をお祈りいたします。

 昨年、厚生労働省は次期介護保険制度改正における給付の見直案だった「ケアプランの有料化」、「要介護1・2の生活援助サービスの市町村実施の総合事業への移行」、「所得基準見直しによる利用料2割3割負担の対象者拡大」については実施を見送ることを表明しました。今後も介護を必要としている方が必要な時に必要なサービスが適切に保障される制度であるように、国の責任でいのちと人権が大切にされる社会保障充実が望まれています。

 私たちは「住み慣れた家で最期まで家族と一緒に過ごしたい」そんな願いを叶えるために、また、地域の皆さまが安心して在宅生活を送ることができるように24時間365日対応しています。優しく温かい訪問看護が提供できるようスタッフ一同、気持ちを新たにし、今年も頑張ってまいりますので、皆様どうぞよろしくお願い致します。

訪問看護に花は咲く74

今年は、暖冬と言われながら寒さが日々厳しくなってきています。私たちも風邪などひかないように、暖かくしてバイクで訪問するように心がけています。

今回ご紹介するのは、上京区にお住まいの70歳代の男性Aさんです。約二年前に、飲酒をして横断歩道を渡るとき縁石につまずいて転倒し、左膝を骨折して入院されました。退院するときに傷の炎症があり、その処置の目的で訪問看護が入るようになりました。今は傷もきれいになり、病状観察目的で訪問しています。

一人暮らしのAさんの楽しみは、毎日御霊神社にボランティア活動に行くことです。今の季節は落ち葉が多く、「掃いてもすぐに落ち葉が落ちてなあ」と明るく楽しそうに話されます。ほかのボランティアの方たちとの会話も楽しみの一つになっており、何日か来られないと心配されています。

また、Aさんはお祭りが大好きで、昔から京都のいろいろな場所のお祭りに参加されています。春は松尾神社から始まり、締めは秋の淀の祭りまで。骨折するまでは神輿も担がれていました。今年からお祭りも解禁、「神輿を担ぐのは若者に任せて」と神社から神社まで神輿のそばについてかなりの距離を歩かれました。お祭りの話をするときの楽しそうな顔が印象的です。自分の好きなこと、生きがいを見つけることができると、人生楽しく幸せに過ごすことができると、Aさんを見ていると感じます。

ただ一つ心配なことは、お酒を飲みすぎて転倒することです。訪問時に薬が飲めているか、飲酒量が増えていないか、足の筋力が衰えていないか専門的な視点で観察・確認しています。Aさんがこれからも自分らしく今の生活を続けていけるよう、多職種で考え支援していきたいと思います。

余談ですが…Aさんのお家は、時々かわいい野良の赤ちゃん猫が知らぬ間に上がっていて訪問時に出迎えてくれることがあります。そんな猫にも優しいAさんでした(笑)。

訪問看護に花は咲く73

令和元年5月、老人保健施設から訪問看護に異動になり5ヶ月が過ぎました。
今まで病院や施設などでの看護師経験はありましたが、訪問看護は全く初めての分野でした。

看護学生の時の実習で、訪問看護について話を聞く機会があり、その中で利用者さん一人一人に合った個別のケアがなされている事に、とても興味を持ちました。
その時、いつかわたしも訪問看護をしてみたい!という思いが芽生え、今回訪問看護で働く機会を与えてもらった事を、とても良かったと思っています。

最初の頃は、利用者さんのご自宅に到着するまでに、道に迷ってしまうという事が何度かありました。今はようやく無事に到着できるようになりました。

最近、終末期の一人暮らしの利用者さんを担当する中で、わたしがケア面で、こうさせて頂きたい!という思いばかりが先行してしまい、看護側の気持ちばかりが大きくなっていた事を反省した出来事がありました。いち早く体調の変化を見つけて、苦痛のないケアが出来るように、医師、看護師、ケアマネジャー、ヘルパー、デイサービスなどとの情報交換をしていく事の重要性を感じました。利用者さんの思いを汲み取り、その方にとって最善の看護とは何か?を感慨深く学んだ経験でした。

これからも利用者さん、ご家族との信頼関係を築いていけるよう努力し、一人一人の利用者さんにとってより良い看護を目指していきたいと思います。