訪問看護に花は咲く10

201405-1Kさん夫婦には子供がいません。
ご主人はアルツハイマー型認知症で奥さんはパーキンソン病ですが、二人で暮らしています。ご主人は将棋を指すのが好きで、ジャニーズ系のイケメンです。笑顔がとびっきりかわいい奥さんは絵を書く事が好きで、調子がいい時には好きな舞妓さんの絵やデイサービスのスタッフの絵を書いて見せてくれます。

奥さんのパーキンソン病とは高齢者の神経系の中では認知症の次に高齢者に多い疾患です。だんだん体が動かなくなっていく進行性の病気です。今は良い薬が出来ていますが、薬が切れると奥さんの笑顔も消え、眼も開けられず話すことも動く事も出来なくなります。こんな状態が日に何度か訪れる奥さんを優しく介護していたご主人でしたが、昨年夏に奥さんの乳ガンが見つかりました。手術のために入院した時にご主人の様子が明らかにおかしくなり、MRI を撮ってアルツハイマー型認知症と診断されました。今まで何とか生活出来ていた二人ですが、ご主人は急に怒りっぽくなったり、冷蔵庫に古い食べ物を貯めていたり、薬も手渡さないと飲めなくなりました。デイサービスや訪問看護が無い時は、すぐ近くの主治医がいる診療所から、その都度電話で呼び出してもらい、本人が診療所に行くようにしています。薬をナースから受け取り、その場で飲んでもらったり、アドバイスをもらったりしています。

そんな危なっかしい二人を支えてくれている功労者の第一人者は滋賀県に住む姪御さんです。週に一度は来て、お金の管理やこまごまとした買い物などをして下さって、ご夫婦もまた嬉しそうに姪御さんの話をされます。一人でもこんな身内の方がおられると助かりますが、長丁場です。無理をなさらないで下さいね。

これからも、診療所、ケアマネ、訪問介護、デイサービス、福祉事務所、訪問看護など様々な職種が連携を取りながら応援していきます。