寄り添うこと・・・(109)

 色鮮やかな紅葉もすっかり落葉し、寒い冬の訪れを感じさせます。朝の冷え込みが少しずつ厳しくなり、あたたかな布団から出る時の気合が必要になってきました。
 2023年の年明けの1月、国会に介護保険見直し法案が上程されます。そのひとつが、「単価の安い福祉用具レンタルの一部を利用者負担で買い取りにする」というものです。
私の担当している利用者の半数以上の方は、福祉用具のレンタルを利用されています。手すりや歩行器レンタルだけの利用者の方も多くいます。福祉用具をレンタルから購入に変えることは、用具の正しい使い方や、個人に合わせた用具の選択や定期的な点検の機会が失われることになります。また、レンタルであれば状態の変化で適切な用具に変更できたものが、不適切になった用具を使い続ける、不要になった用具が自宅にしまいこまれるなど資源の無駄遣いもなります。具体的にどのような物が対象になるかは確定していませんが、例えば、歩行器や手すりなど、介護保険を利用して月々300円から500円程度(1割負担の場合)のレンタル料金の負担でも、購入となると数万円になってきます。身体の状態から必要であっても、購入を断念するケースも想定されます。
また、レンタルのみ利用の利用者においては、購入になることで介護保険サービス利用者でなくなり、ケアマネジャーをはじめ支援者がいなくなることも大きな問題です。
 今回の改悪は、コロナ禍で生活が苦しくなっている国民に対する更なる追い打ちになるものです。
なんとか阻止したいと思いで、皆さまからの署名を集めています。

(美山 大野ダムからの景観)