訪問看護に花は咲く93

コロナ禍の熱中症予防

昨今、気温の上昇もみられ、熱中症に注意する季節になってきました。
コロナ禍の「新しい生活様式」を守りながらの熱中症予防行動のポイントは、

  1. マスクは飛沫の拡散予防に有効で、感染対策として着用は必要です。
  2. 高温多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので、屋外で十分な距離が確保できる場合には、マスクを外すようにしましょう。
  3. マスクを着用する場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心がけましょう。
  4. 外出時は暑い日や時間帯を避け、涼しい服装を心がけましょう。
  5. 熱中症予防のためには、エアコンを活用しましょう。一般的な家庭用エアコンは、空気を循環させるだけで換気を行っていません。新型コロナウイルス対策のためには、冷房時でも窓の開放や換気扇によって換気を行う必要があります。換気により室内温度が高くなりがちなので、エアコンの温度設定を下げるなどの調整をしましょう。
  6. 毎朝など、定時の体温測定をしておくと平熱を知ることができ、発熱に早く気付くことができます。
  7. 体調が悪いと感じた時は、無理せず静養するようにしましょう。

暑い中、マスク着用で大変ですが、新型コロナウイルスの感染対策、熱中症予防を行っていきましょう。

京都の7月といえば

京都の7月といえば祇園祭があります。今年も新型コロナウイルスの影響により、昨年と同様に山鉾巡行、神輿渡御などは中止され、縮小して行なわれます。祇園祭は疫病退散を祈願して始まったとされるが、新型コロナウイルスはその祇園祭すらも十分にさせてくれない厄介な感染症です。ただし、今年は一部「山鉾立て」は行われます。
祇園祭の稚児にはよく知られている長刀鉾に乗る長刀稚児(なぎなたちご)以外に、南区久世にある綾戸国中(あやとくなか)神社の神使いである「久世稚児(くぜちご)」がいるのをご存知でしょうか。久世稚児は胸の前にご神体である木彫りの馬の頭をつけていることから「駒形稚児(こまがたちご)」とも呼ばれ、神幸祭と還幸祭の2名選ばれます。久世稚児は駒形を胸にかけて騎乗した瞬間から神の化身とみなされ、長刀稚児や皇族ですら下馬を要求される八坂神社の境内に、騎馬のまま乗り入れるという破格の扱いを受けます。久世稚児は単なる祇園祭の神輿行列の構成要素ではなく、それ自体独立した神の巡行であり、これが神輿行列とともに行われることによって、はじめて祇園祭は完全な形となるとも言われています。新型コロナウイルス終息後、神輿行列の久世稚児を見物してみては...

訪問看護に花は咲く92

4月より葵会総合ケアステーションで、訪問看護師として働いています。
准看護師として整形外科で約25年経験を積み重ね、在宅医療で働きたいと思い、通信に進学し、正看護師免許を取得しました。念願の訪問看護師、毎日緊張して訪問しています。

 今年は桜が咲いた時期が3月の下旬のため、4月には葉ザクラになり、5月に入り緑が美しく感じる季節に入っています。

 私ごとですが、去年は季節を感じられない出来事がありました。
去年の6月に主人が脳腫瘍、悪性リンパ腫で化学療法、放射線療法を受け、入退院を5回繰り返し去年の12月に退院しました。
去年の6月は、脳腫瘍があるため夜間に呼吸が止まり、入院先から延命治療を受けることで夜間に何度も連絡が入り、私は不眠の日々が続いたことを覚えています。悪性リンパ腫の診断で治療が始まり、入院して3ヶ月がたち、長期の治療のため、病院側より一度退院して治療を受けるように言われましたが、車椅子生活だったため、退院してすぐに在宅生活ができる状況ではありませんでした。少しの間でも家に帰りたいと言った主人の意見を尊重して家に帰るように考えました。その時期に介護保険を申請し、最低限家で生活ができるように息子達に相談して必要な物品を考え、同時に紫竹包括支援センターに相談に乗っていただき、福祉用具を準備して無事に在宅生活が送れることができました。主人を介護しながら安心して生活ができるかという不安もあり、相談に乗っていただいたことに感謝しています。
介護をする家族の気持ちがよくわかり、それとともに命の大切さを感じた一年でした。
今年は主人とリハビリを兼ねて家の近くを散歩し、季節を感じながら過ごしています。

訪問看護に花は咲く91

コロナ禍での様々な制限により人との交流が減ったという人が増えています。家族や友人との会話が多い人のほうが「健康状態が良い(主観)」という内閣府の調査結果もあり、人との交流やコミュニケーションの重要性を改めて感じます。
長男が大学生の頃の話です。グリークラブという男声合唱部に所属していました。年に1回の定期演奏会の場所はクラシックのコンサートなども行われている比較的大きな規模のホールでした。「こんな大きなホールで大学の部活の演奏会をやるなんて、そんなに観客は集まらないだろう」と思っていたのですが、毎回満員に近い状態です。中でも高齢者が多いのに驚きました。
長男にその理由を尋ねると『コミュニケーション技術』とのこと。高齢者が多く集まっている場所に行って演奏会の宣伝をすることが多いそうですが、話下手の長男にそんな技術があったのかと不思議でした。先輩から教えられたことは、「そうなんですね」「すごいですね」「相槌をうつ」の3つ。その技術を忠実に守って聞くうちに、その人の昔話になることもあるそうですが、ちゃんと演奏会にも来てくださるそうです。直接の関連はわかりません。家族や友人の多さではなく、「話を聞いてくれる人がいる」ことが大事なのかもしれません。