訪問看護に花は咲く45

昨年の4月に出産し、今年の4月から訪問看護に復帰しました。
今までの生活とはガラリと変わり、育児中心の生活になり、初めての事だらけで毎日不安でいっぱいでした。
日中は、赤ちゃんと2人の生活です。何をしても泣き止んでくれない時はどうしていいのかわからず、一緒に泣いた事が多々ありました。
旦那さんとの2人育児で、近くに助けてもらえる人がいなかったので、日中は話し相手もなく、孤独感を感じる事も多かったです。
時には友達が来て買い物や食事に連れて行ってくれ、散歩がてら職場に遊びに行かせてもらいました。
また、赤ちゃんを抱っこしてバスに乗って立っていると、お年寄りの方が「子供抱っこして立ってはるんやし、替わってあげーな」と若い人に言ってくださったり、子供を抱っこしているお父さんが席を替わってくれたり、知らない人が「大変やね」と声をかけてくださる事があり、子供を通じて、人の優しさや温かさを感じる事ができ、私の心も救われました。
職場に復帰してからは、仕事と家事の両立で毎日クタクタですが、利用者さんや家族さんが、「私は、こんな風に育てたよ」とアドバイスを下さる事があり、更にコミュニケーションも深まり仕事も楽しいです。
長く休んでいた分、色んな事を覚えたり慣れるまで、利用者さんや家族さんにご迷惑おかけしますが、頑張って元気に訪問に回りたいと思います。

訪問看護に花は咲く44

まるで夏を思わせるような陽気が続いていますね。
訪問看護では4月にスタッフ1名の復帰があり、10名で毎日元気よく頑張っています。

今回のブログでは、「私が看護をして気付いたこと」を、お話しようと思います。
今年で看護師になって約7年が経ちます。
訪問看護師としては2年目で、まだまだ新米です。
2年前、育児休暇があと少しで終わる頃に当時の師長から「訪問看護にいってみないか?」と声をかけていただきました。病棟勤めだった私にとっては、在宅での看護はまさに「未知の世界」。さらに経験が浅いこともあり、不安しかありませんでした。

そして、訪問看護師として働き始め、私の不安は的中しました。
利用者様とのコミュニケーションの難しさから始まり、さらに介護者であるご家族様との関わり方。言葉遣いや振る舞いなどご指摘をいただくこともあり、病棟で学んだ看護だけでは通用しないことを痛感しました。
そんな中で他のスタッフを見渡したとき、1番印象に残ったのが「みんな楽しそう」だったことです。とても自然体だったのです。
みんな看護師として必要不可欠な病状観察の視点を持ち、その上で普段と変わらない笑顔で利用者様に接していました。
ある利用者様は「病気のことも気になるけど、こうやって話聞いてもろて顔を見せに来てくれるだけで嬉しいんや」と言われていたことがありました。
病気のことばかりに気を取られがちだった私にとって、肩の力が抜けた瞬間でした。
病院では治療がメインであることもあり「こんな所もう来たない」といわれる方も多いので、利用者様にそう言っていただける訪問看護って実はとっても魅力的な職業なんじゃない?と、そのとき初めて思いました。
そして、試行錯誤しながらも仕事を続け思うことは、全ての事例が看護の教科書どおりにいくわけではないということです。時には辛いこともありますが、今ではすっかり訪問看護の楽しさや喜びを感じています。「また来てや」と言ってもらえる喜びを噛み締めながらこれからも頑張って行こうと思います。

訪問看護に花は咲く43

未来の看護師のたまごたち

まだ桜の蕾も固い3月の春休み。高校生の一日ナース体験が行われ、5名の高校生が参加してくれました。「将来は看護師になりたい!」という夢があり、みんなキラキラ輝いています。私にもこんな頃があった!・・かな?と遥か昔のことを思い出していました。

ドラマの中のカッコイイ俳優が演じる医師や看護師に憧れることもありますが、高校生たちは「手に職をつけたい」「看護師の母を見て自分も目指そうと思った」と真面目で素直。自分たちで血圧を測り、聴診器で心臓の音を聴いてもらう体験の後、いざ訪問先へ。

自宅で療養中の女性はちょうど訪問リハビリ中。上手に車椅子に移乗できます。介護者の方が毎日紙に一言日記を書かせておられ、猫の挿絵と一緒に書き溜めたノートを見せて下さいました。「退院した頃はミキサーのような食事しか食べなくて、筋力も落ちていたから車椅子に移ることもできなかった。こんなに良くなったのは訪問リハビリや訪問看護、訪問入浴など皆さんのおかげ」と高校生たちに語って下さいました。

一日のナース体験でしたが「訪問看護に興味を持った」という感想が多く、私も嬉しく思いました。この高校生たち、看護師になって、将来皆さんのご自宅に訪問させていただくかもしれませんね。楽しみにしていてください!