訪問看護に花は咲く27

201511-k1アニマルセラピーと言う言葉を聞いたことがありますか?
アニマルセラピーとは、動物とふれあうことによる情緒的な安定、レクリエーション・QOLの向上等を主な目的とした活動と言われています。
施設やディサービスにセラピー犬が来ているのをなにかで見たり、経験したりした方もいるのではないでしょうか。
最近では聖マリアンナ医科大病院でスタンダードプードルが全国初の大学病院に常勤するセラピードックとして採用されています。

私たちが訪問するお宅でも動物と一緒に生活している方もいらっしゃいます。
たとえ一緒に暮らす動物が、セラピーの訓練を受けていなくても、癒されたり、励まされたりされている方も多いのではないでしょうか。
猫と会えるのを楽しみにリハビリ頑張って、無事退院できた方。
動きが悪くなった手で犬の頭を撫でるリハビリをされている方。
「猫の世話があるから元気でいなくちゃ」
「撫でていると落ち着く」と言う声を訪問先でもよく聞きます。
愛する動物といつまでも一緒に生活したい…その思いをかなえられるよう、私達も微力ながらお手伝いさせていただきます。

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画像は利用者様宅、職員宅の家族です。二次使用は硬くお断りします。

訪問看護に花は咲く26

20151001-1今回、ご紹介するのは、北区にお住まいのIさんです。とても明るく笑顔の素敵な女性で、私たちが元気をもらっています。
おひとり暮らしですが近くに息子夫婦がおられ、お嫁さんが毎日夕食の準備をしてくださり、ヘルパーさんも毎日援助に入られています。
慢性関節リウマチで10年以上前から自宅で寝たきりの生活をされており、車椅子に座ることがあっても短時間だけでした。訪問看護で車椅子散歩に行くようになって、少しずつ座る時間が増え、今では週に3回デイサービスに行かれています。デイサービスに行かれるようになってから、体操にも意欲的に取り組まれ身体が柔らかくなり手の動きもよくなるとともに、痛みもなくなってきたと喜んでおられます。もともと手紙や絵を書く事が好きで、年賀状は毎年200枚以上を10月ごろから自筆で書かれています。お礼状等もこまめに書いておられ、必ず挿絵もそえられています。
若い頃はとても活発で、毎日出掛けて卓球をされていたそうです。福原愛ちゃんと同じクラブにおられたこともあり、「玉拾いをして一緒にさせてもらった事もあったなぁ。」と思い出話を聞かせてくださいます。
「デイサービスは私の生きがい!!」と言われ、日々の生活も楽しんでおられるIさん。
歌手の氷川きよしの大ファンで、部屋にはポスターがいっぱい貼ってあり、コンサートのDVDを繰り返し観て更なる若返りをはかっておられるようです(笑)。
今のIさんの夢は、京都会館で氷川きよしのコンサートに行くことです。夢をかなえられるように私たちも協力させてくださいね。

訪問看護に花は咲く25

201509-ka今年の夏は例年以上に暑さが厳しく、ご自宅で療養されている方、介護されているご家族の体調を気にしながらの訪問です。
今回のお話は北区に住んでおられるEさん。100歳の女性です。可愛らしい顔立ちをしておられ、年齢よりもずっと若々しいです。若い頃は看護師として働いておられたそうです。
訪問すると「来てくれたんか?ありがとう」と手を握って笑顔で迎えて下さり私も癒されます。

その100歳の笑顔を支えるのは介護者である長男さんです。
ある日訪問すると、台所からいい匂いがしてきます。長男さんが「ちりめん山椒」を作っておられました。「ちりめんをお湯で塩抜きして、酒とみりん、しょうゆはほんの少し。山椒の実をすり鉢でつぶすと山椒の風味が出るんや」と料理講習の始まり。山椒の実はあらかじめ佃煮にして冷凍にしていると。他にも「いかなごの釘煮」の作り方も教えて下さいました。

こうして作っておいたものをEさんが食欲のない時に混ぜて食べさせておられます。季節感を考え、配食弁当のおかずも硬そうだったらミキサーにかけるなど、日々の介護だけでもしんどいこともあると思うのですが、お食事に対する気配りには頭が下がります。長男さんはこの夏、少し夏バテ気味とのこと。無理しないで下さいね・・と言いながら、料理の話も楽しみにしています。