寄り添うこと・・・(93)

2021年7月23日、東京都の新型コロナ新規感染者が1,000人を超えるなか東京五輪が開幕されました。世論調査でも都民の半数以上の反対があったにも関わらず、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長、菅義偉首相の開催への強い意向で強行されたような気がします。

たしかに日本の選手がメダルをとった、と聞くと嬉しい気持ちになり感動があります。一方で、外国人選手が入国する際の自宅待機日数が3日間しかないこと、練習のための外出も認められていること等、疑問点があとを絶ちません。

デルタ株がまだ確認されていない参加国もあり、東京で初めて感染し感染力の強い変異株を自国に持ち帰り流行させてしまう恐れや、南米のペルーやブラジルで流行している変異株(アンデス型のラムダ株)が持ち込まれないか、国内だけの問題ではなく世界規模の問題であると思います。

五輪開催中の今も東京都の感染者数は著しく増え続け、40代、50代の感染者の重症化がみられます。医療現場がひっ迫し、介護サービススタッフにもワクチン接種の普及がすすまないままの五輪開幕、開催中であっても感染急増の事態にしっかりと検証する必要があるのではないでしょうか。

グリーンカレー作りに挑戦‼

寄り添うこと・・・(92)

生活保護というセーフティーネットについて

コロナ禍の打撃が低所得層ほど大きく影響を受けているのはTVのニュースなどでご存じの方も多いと思います。改めてご紹介すると、コロナウイルスに感染する割合も貧困世帯は富裕世帯に比べて5倍、死亡率も4倍ほど高いそうです。その実態は低賃金労働者の多くはパンデミック下でも対面の仕事に従事することが多いこと、貧困地区は人口密度が高い場合が多いこと、貯金が少なく労働時間を減らす事ができないことなどが考えられます。また、賃金の減少に関して、就労年収が1割以上低下した割合は800~1000万の世帯は9.3%ですが、200万未満の世帯は23.5%にも及ぶと、ニッセイ基礎研究所の調査でも明らかになりました。
もともと余裕のない生活にこのような追い打ちを受けると、食費や被服費・光熱費・医療費・教育費などの最低限度必要な出費すらも削らざる負えない状況に陥ります。苦しい思いをされている方、そうでない方に対しても、生活保護というセーフティーネットを少しでも多くの人に正しく理解してもらえるよう私たちは働きかけたいと考えます。
厚生労働省ホームページ上の生活保護の記事とURLを掲載いたしますのでご覧ください。

生活保護の申請について、よくある誤解
(詳しくは生活保護制度をご覧ください)

  • ○ 扶養義務者の扶養は保護に優先しますが、例えば、同居していない親族に相談してからでないと申請できない、ということはありません。
  • ○ 住むところがない人でも申請できます。
    ・まずは現在いる場所のお近くの福祉事務所へご相談ください。
    ・例えば、施設に入ることに同意することが申請の条件ということはありません。
  • ○ 持ち家がある人でも申請できます。
    ・利用しうる資産を活用することは保護の要件ですが、居住用の持ち家については、保有が認められる場合があります。まずはご相談ください。
  • ○ 必要な書類が揃っていなくても申請は出来ます。福祉事務所にご相談ください。

厚生労働省ホームページより引用

※私たちは北区食糧支援プロジェクトを応援しています

寄り添うこと・・・(91)

私達と新型コロナウイルスとの生活が始まり、早くも二回目のGWを終えました。
テレビ報道で菅首相や小池都知事などの注意喚起の内容は大きな変わりはありません。ただ、人間は、いい意味でも悪い意味でも「慣れる事」が身についているのか、国民の意識、危機感、緊張感は昨年より大幅に減退しているように見えました。我慢の限界、生活や経済の問題などもあるでしょうが、コロナ入院患のベッド使用率、重症患者数、現場を支える医療従事者の方のことを思うと、今が一番の正念場なように思います。

京都市では、5/20よりコロナワクチン集団接種の申し込みが始まりました。第一優先は、かかりつけ医の医療機関になりますが、病院によっては接種を実施していない機関もあります。また、かかりつけ医であっても、ワクチンの数の関係で一か月ほど先の予定となる方もいます。対象の医療機関がない方は集団接種での申し込みになりますが、初日の5/20は回線が大混雑、市内で300回線の体制で臨んだとのことですが、私の担当する利用者様は、「朝から20回ほどかけてみたけれど繋がらなかった。夕方もう一度挑戦してみる」と、不安な表情で報告をくださいました。他のケアマネジャーも診療所と用事があるため連絡しても、ワクチンの問い合わせが集中しているからか、電話が繋がりらず困っている状況がみられました。

私達が感染を持ち込まないこと、広めないことは重要なことです。しかし、高齢で抵抗力も弱く、持病を抱えておられる利用者様がスムーズに接種できないことへのもどかしさを感じます。

一人でも多くの方が、一日でも早くコロナワクチン接種ができて、お身体を守り、気持ちが落ち着いて暮らせる日々がくることを願うばかりです。