寄り添うこと・・・(105)

7月10日の参議院選挙の世論調査では、有権者が憲法改正をすぐに求めておらず、実際は「わからない」との意見がこれまでより多数であったといいます。

「日本国憲法に自衛隊を明記する」ことは、本当に必要でしょうか。
私たちは日々の業務の中で、人権や制度の教育を受けています。なぜ日本で戦争が起きたのか、なぜ日本国憲法が制定され77年間一度も改憲されることなく続いているのか。歴史を学びながら、そこには常に人権を守る憲法が息づいていたことを知り、憲法改悪を許さない全国署名に取り組んでいます。

署名活動の中で、ロシア軍がウクライナに侵略したように、日本が他国からの侵攻を受けるかも、戦争に巻き込まれるかも、と渦巻く不安の中で憲法改正への賛成意見もあります。誰しも決して戦争を望んではいません。でも、改憲されればいつか戦争は起きると思います。

政府は次第に他国との調和を図ろうと、世界の動きに沿って対応せざるを得なくなり戦争を合理化する人たちが現れると思います。戦争に吞み込まれ、「知らない間に戦争が始まっていた…」という戦争体験者の声がとても重くのしかかります。

自衛隊明記、憲法改憲は反対です。沖縄の地上戦、広島・長崎への原爆を体験した日本だからこそ世界に声をあげなければならないと思います。戦争という人権侵害を侵した過ちを償い、二度と戦争はしない、戦力を持たないとする日本国憲法は時代遅れでなく、揺ぎなく語り継がれるべきものだと思います。

寄り添うこと・・・(104)

物価高騰の大打撃

ウクライナ情勢により物価高騰はあらゆる分野に影響を与えており、私たちの生活にもその影響は派生しています。水道光熱費・ガソリン代・食材費・・・etc.
今年、既に値上げした商品は1万品目を突破したとのニュースを見ました。
いつも270円くらいで買っていたサラダ油が380円になり、驚きを隠せません。

介護業界における物価高騰のダメージも計り知れません。政府も関係閣僚会議を開催し、補正予算を策定しました。全国介護事業者連盟が物価高騰に対する支援の要望書を政府に提出しましたが、政府としては“新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金”において物価高騰に対する経費負担の対応もできるように自治体に通達しているとの、自治体に裁量を委ねた曖昧な回答です。

また、「物価高騰はあらゆる産業に影響が生じている課題であり、介護現場のみに優先して対策を講じることは難しい側面もある。」との言葉もあったとか。介護報酬は公的価格のためサラダ油のように値上げして利益確保するわけにもいきませんし、紙代やインク代が物価高騰で値上がりましたので利用者様方に請求しますというわけにも当然ながらいきません。

ケアマネ事業所だけでなく、医療・介護・福祉業界は公的価格の報酬でギリギリのところで成り立っている事業所が多く存在すること、その事業所達が多くの人の生活や命を支えていることを政府はもっと知り真摯に向き合うべきです。
後日談として、通所や施設の食事提供している介護事業所に補助金がおりることになりました。明日の日本は今日の私たちが創るということを私たち自身も再認識して「ちょっとまてー!」と声を挙げていかなければなりません。

滋賀県 金勝アルプス 天狗岩頂上から見る景色

寄り添うこと・・・(103)

ケアマネージャーは、利用者の生き方、生活歴、家族や友人との繋がりなど多くの情報を少しずつ掴みながら、本人との関係性を築き、意向に寄り添い支援していく。
金銭管理がうまくいかず困っている利用者さんがいれば、利用できる施策がないか等を考え事業所で相談したり、行政に相談したりすることもある。活用できる制度がなく、必要なサービスを利用することが出来ないことも多く支援者として歯痒さを感じることもある。しかし、状況に悲観することなく、前向きに過ごされている利用者さんから学ぶことは計り知れない。ケアマネジャーとして何が出来るのかを考え、支援者のひとりとして在宅生活を支えていきたい。

京都美山の渓谷からの眺望