寄り添うこと・・・(14)

yo20111ケアマネジャーになって1年と1ヶ月がたちました。まだまだ知識も勉強も足りない、失敗も多い…と、暗~く落ち込むことが多いです。が、私にはとっておきの気分転換法があります!

それは大好きな漫画や本を読むこと!思えば幼少の頃は絵本が大好きで、その後アンデルセンやグリム童話に夢中になり、本の中に描かれるヨーロッパの町並み、見たこともない外国の食べ物に想像を膨らませ、母親に「ご飯だよ~」と呼ばれても中々読むことをやめられず、よく怒られたものでした。

仕事を長く続けるためには、オンとオフの切り替えが大切!とはよく聞きますが、私は切り替えがすこぶる苦手です。〈イジイジ×2〉考え始めたら止まらず、永遠に落ち込んでしまいます。よって最近は、そんな時こそ意識して漫画か本を手に取るようにしています。最初は全く集中できませんが、しばらくたつとその世界に入り込み、集中している自分がいるからです。

そして、自分が心身ともに健康でなければ、ケアマネジャーを続けることはできません。いつか、夢中になれるものに「スポーツ」が加わればいいなあ…と考える今日この頃です。

寄り添うこと・・・(13)

「自分のペースでぼちぼち」いこう

13-1Aさんは自宅で転倒してから、一人で歩けなくなりました。昼は妻が車椅子でトイレ誘導し、夜間は尿瓶で介助をするようになりました。睡眠不足で疲れが増してきます。妻と相談し、ショートステイでポータブルトイレの練習を行うことになりました。しかし、今までにないリハビリに混乱し、訓練を拒否することもありました。退所後、ポータブルトイレは殆ど使用されていませんでした。今度は、デイサービスでポータブルトイレの練習を拒否されました。本人の気持ちを聞くために改めて訪問しました。ベッド柵を持ち、立ち上がりができることをみせながら、「(トイレに)まだ移れん・・・」「すぐには、できん。ぼちぼち(リハビリを)やっていく。」と言われました。少しずつですが、新しいリハビリに対する戸惑いや、リハビリは自分のペースで行ないたいという思いを聞くことができ、ポータブルトイレの練習を続けると約束してくれました。振りかえってみるとリハビリの必要性が優先し、本人の気持ちを十分に理解できていませんでした。本人の思いに寄り添い、前向きにリハビリへ取り組むことができるような援助を大切にしなければいけないと感じています。
その後、デイサービスへ近況をお尋ねしました。「リハビリに対して今までより積極的に取り組まれています。」と。これからも「自分のペースでぼちぼち」いきましょう。

寄り添うこと・・・(12)

母の介護から想うこと

2014083休みを利用して時々母宅に泊まることにしている。心筋梗塞・腰椎圧迫骨折等でこの数年入退院・施設入所等を繰り返す91歳独居、ご他聞にもれない経緯での要介護者である。

若干の介護経験を活かすべく張り切り気味の私であるが・・母は朝は想像以上の早起き!朝寝室を全開され「はよ起き~や~」と。私は飛び起きてまず台所へ・・・テーブルの上にはトースト・サラダ&ウィンナー・コーヒー・等々整然と並べられている。何かしら体裁が悪く、私は20センチほど身を縮めそれらを胃に放り込む始末である。“ならば掃除を”と立とうとすると、母はすかさず「ここはもう済ましたよ」とTVを見ながら澄まして言う。何とか母の出来ない所を掃除して、私は面目を保っているのであるが—–

こんな調子で昼食・夕食が準備される。多種の野菜と少量のたんぱく質等々豆まめしく仕度、私は昔懐かしい里の味を再度その傍で確認しながら手伝っている。勿論食事と食事の間のおやつや果物も欠かさず用意し、私に促してくれる。“邪魔くさい“の言葉は彼女の辞書にはないようだ。そしてお茶碗に米粒を一粒でも残そうものなら、「だらしない!」と一喝され、私はそこにお茶を注いで綺麗にさらえている始末である。白米がどうしても残ってしまい食べられなくなると、向かいの畑に置いておき、次の日にはなくなっている状況に「鳥が食べたな~」と、母は満足げにつぶやく。

このように、戦前・戦争・戦後を生きた高齢者の一人である母から、食に対する尊い想いを改めて学んでいる。飽食の時代を生き、物を捨てることに戸惑いがなく、スーパーの出来合い物やコンビに弁当等不規則で偏った食事に無頓着になりがちな生活習慣を見直し、今後の食生活に活かせよう!!と、私は弱腰ながら決心?しています。